ホーム みんなと交流を深める いざという時、助け合える関係を。PTA活動が最強の「地域防災」になる理由

2026.01.22

いざという時、助け合える関係を。PTA活動が最強の「地域防災」になる理由

本記事の概要

  • 災害時に本当に頼りになるのは「顔の見える関係」である
  • 備蓄や防災グッズだけでは足りない「人とのつながり」という見えない備えの重要性
  • 楽しみながら防災意識を高めるイベントの紹介
  • 八王子の地形・避難所・地域特性を踏まえた現実的な防災コミュニティの作り方
  • がんばりすぎない、日常の延長線上でできる「お互いさま」の関係づくりのコツ

「遠くの親戚より、近くの他人」の本当の意味

「PTA活動って本当に必要なんですか?」

確かに、忙しい毎日の中で時間を割いてまで、なぜPTA活動をするのか。
その答えを考える時、私たちはいつも「平常時」の視点で考えがちです。

でも、視点を少し変えてみてください。

もし明日、大きな地震が来たら?

その時、あなたの隣にいるのは誰ですか?
道路が寸断されて、電話も繋がらない。そんな時、本当に頼りになるのは:

  • 遠くに住む親戚?
  • 都心の会社にいる夫?
  • まだ来ない救急車?

どれも大切ですが、発災直後の数時間〜数日間、本当に頼りになるのは「近くにいる顔見知り」です。

災害時、本当に頼りになるのは「遠くの親戚」より「近くの他人」
でも、その「他人」が「知り合い」である必要があります。

備蓄できないもの、それは「助け合える関係」

防災の準備というと、多くの人がこんなリストを思い浮かべます。

  • 3日分の水と食料
  • 懐中電灯と乾電池
  • 救急セット
  • ラジオ
  • 非常用トイレ

確かに、これらは大切です。でも、もう一つ、どんなに準備しても「備蓄できないもの」があります。

それが、「困った時に声をかけられる人」です。

災害時に直面する「見えないリスク」

大規模災害が起きた時、私たちが直面するのは物資不足だけではありません。

リスク具体的な状況物だけでは解決できない理由
情報不足どこに避難すればいい?水はどこでもらえる?地域の情報は地域の人しか知らない
孤立高齢者や小さい子どもを抱えた家庭の孤立「助けて」と言える相手がいない
不安見知らぬ人ばかりの避難所での心理的負担知っている顔があるだけで安心感が違う
物資配分限られた物資を公平に分ける難しさ信頼関係がないと対立が生まれる

防災グッズは「モノ」を備えるもの。PTA活動は「人とのつながり」を備えるものです。

八王子で大地震が起きたら、何が起こるのか

私たちが住む八王子は、美しい自然に囲まれた素晴らしい場所です。
でも同時に、その地形は災害リスクとも隣り合わせです。

八王子の地理的特性と災害リスクの例

高尾山の麓という立地:

  • 土砂災害のリスク
  • 山間部の孤立可能性
  • 道路寸断による物資不足

浅川・多摩川沿いの地域:

  • 水害のリスク
  • 橋の通行止めによる分断
  • 避難所への移動困難

住宅密集地と坂道の多さ:

  • 火災延焼のリスク
  • 高齢者の避難困難
  • 近隣同士の助け合いの必要性

八王子市のハザードマップは市のウェブサイトで確認できます。
自分の住む地域のリスクを知っておくことが、防災の第一歩です。

公的支援が届くまでの「72時間」

大規模災害時、消防・警察・自衛隊などの公的支援が本格的に機能するまでには、最低でも72時間(3日間)かかると言われています。

その間、頼れるのは:

  • 自分自身(自助)
  • 家族
  • 近隣住民(共助)

だけです。

この「共助」の部分を担うのが、普段からのPTA活動や地域コミュニティなのです。

PTAネットワークが「命を守る力」になる5つの理由

では、具体的にPTA活動がどのように防災力につながるのか、見ていきましょう。

【理由①】学校の地理を知っている

多くの小学校は、災害時の指定避難所になります。

PTAメンバーが知っていること:

  • 校舎のどこにトイレがあるか
  • 水道の場所
  • 備蓄倉庫の位置
  • 校庭の安全な場所
  • 裏門・通用口の場所

これらの情報は、パニック状態の避難所で「誘導役」として機能します。

【理由②】顔と名前が一致している

避難所で「〇〇ちゃんのママ!」と呼び合える関係。

これだけで:

  • 子どもが迷子になった時に探しやすい
  • 「うちの子を少し見ててもらえますか?」と頼める
  • 情報を共有しやすい
  • 物資を譲り合える

見知らぬ人ばかりの避難所と、知り合いがいる避難所。その心理的安心感の差は計り知れません。

【理由③】連絡網が機能する

災害時、電話は繋がりにくくなります。でも、PTAのLINEグループやオープンチャットがあれば:

  • 安否確認ができる
  • 「〇〇小学校の避難所、水が足りません」などの情報共有
  • 「うちに赤ちゃん用のミルクあるよ」などの助け合い

【理由④】要支援者の情報を共有できている

普段のPTA活動を通じて、さりげなく知っている情報:

  • 「〇〇さんのおばあちゃん、足が不自由だったな」
  • 「△△くん、アレルギーがあるから食べ物に注意が必要」
  • 「××さん家は赤ちゃんがいる」

こうした情報が、いざという時の「声かけ」「見守り」につながります。

【理由⑤】「お互いさま」の文化ができている

普段から「ありがとう」「助かったよ」と言い合える関係があれば、災害時も自然に助け合えます。

  • 「困った時はお互いさま」
  • 「うちにあるものを分けるよ」
  • 「一緒に乗り越えよう」

この文化は、一朝一夕には生まれません。平時のPTA活動の積み重ねが、いざという時の「助け合いの土台」になるのです。

防災は「備蓄」だけでなく、「文化」を育てることでもあります。

楽しみながら防災力を高める「3つのイベント」

「防災訓練」と聞くと、真面目で堅苦しいイメージがあるかもしれません。でも、八王子の自然を活かせば、楽しみながら防災意識を高めることができます。

【イベント①】高尾山で「防災ピクニック」

企画内容:
親子で高尾山の麓や裏高尾をハイキングしながら、非常食の試食会を開催。

学べること:

  • 非常食の味比べ(子どもが食べられるか確認)
  • 山道での安全な歩き方
  • 水の確保方法(湧き水の場所)
  • 避難経路の確認

楽しみ方:
「今日は特別なお弁当だよ!」と、非常食を「冒険ごはん」として楽しむ。アルファ米やレトルトカレーを、青空の下で食べる体験。

八王子ならではのポイント:

  • 高尾山口駅からのアクセスの良さを活かす
  • 山頂からの景色を見ながら「この町を守るんだ」という意識を育む
  • 裏高尾の静かなコースで、落ち着いて防災について話し合える

【イベント②】校庭で「炊き出し訓練」

企画内容:
学校の校庭で、保護者と子どもが一緒に炊き出しを体験。

実施例:

  • カセットコンロでご飯を炊く
  • ポリ袋調理法(湯煎で作る簡単料理)
  • 限られた食材での工夫
  • 配膳の練習

学べること:

  • ライフラインが止まった時の調理法
  • 少ない食材で多くの人に分ける工夫
  • 衛生管理の重要性

楽しみ方:
「キャンプごっこ」として、子どもたちは大喜び。親も「意外と美味しい!」と発見がある。

【イベント③】浅川周辺で「水害を知る防災さんぽ」

企画内容:
ハザードマップを見ながら、実際の地形と照らし合わせて親子で歩く。

チェックポイント:

  • 「ここまで水が来たことがあるんだって」と過去の水害の話を聞く
  • 「もし大雨の時にここにいたら、どこへ逃げる?」を一緒に考える
  • 普段遊んでいる河川敷の「別の顔」を知る

メリット:

  • 地図と現地をセットで見ることで、子どもでも危険な場所をイメージしやすくなる
  • 「楽しい川」だけでなく、「気をつけるべき川」としての理解も深まる

「遊び」と「学び」をセットにすることで、防災は「がんばること」から「自然と身につくこと」に変わります。

「その時」のために、今できること

防災は「いつか」のためではなく、「明日かもしれない」ための備えです。

今日からできる小さな一歩

アクション所要時間効果
PTAのLINEグループに参加する5分災害時の連絡手段確保
学校の避難所を確認しに行く30分避難経路の把握
近所の人に挨拶する1分顔見知りを増やす
ハザードマップを見る10分地域のリスク把握

PTAで共有しておきたい「命を守る情報」

地域の情報:

  • 避難所の場所と収容人数
  • 給水場所(道の駅八王子滝山など)
  • 危険箇所(崖、河川)
  • 一時避難場所(高台、公園)

家庭の情報:

  • 緊急連絡先
  • アレルギー情報
  • 持病や必要な薬
  • ペットの有無

地域資源の情報:

  • 井戸のある家
  • 発電機を持っている家
  • 医療従事者がいる家庭

これらの情報は、プライバシーに配慮しながら、「困った時に助け合える範囲」で共有しておくことが大切です。

「お互いさま」が当たり前に言える町に

八王子には、温かい地域コミュニティがまだたくさん残っています。
高尾山の麓で、浅川のほとりで、商店街で、直売所で。

「おはよう」
「ありがとう」
「助かったよ」

そんな小さな言葉を交わせる関係が、いざという時の「お互いさま」につながります。

子どもたちに伝えたい「地域の力」

「この町には、困った時に助けてくれる人がたくさんいるんだよ」

そう子どもに言えることは、何よりの安心です。
PTA活動を通じて、子どもたちは学びます。

  • 「〇〇ちゃんのパパが、避難所で誘導してくれた」
  • 「△△さんが、食べ物を分けてくれた」
  • 「みんなで協力したら、乗り越えられた」

この経験は、子どもたちの「地域への信頼」と「助け合いの心」を育てます。

最後に:防災は「つながり」から始まる

いかがでしたか?

防災というと、備蓄や防災グッズに目が行きがちです。でも、本当に大切なのは「人とのつながり」かもしれません。

  • 顔と名前が一致している
  • 困った時に声をかけられる
  • 「お互いさま」と言い合える

そんな関係を、平時のPTA活動を通じて少しずつ育てていく。
それが、家族を守る「見えない備え」になります。

PTA活動は、「今日の楽しみ」と「明日の安心」を同時に育てる、一石二鳥の活動なのです。

この「自然派ライフ」では、これからも八王子・三多摩エリアの暮らしに寄り添った、地域とのつながり方や、子どもと過ごす心地よい時間のヒントをお届けしていきます。

防災は、決して「怖いもの」ではありません。

「備える」というより、「つながる」。

そんなふうに考えれば、防災はもっと身近で、温かいものになります。

  • 高尾山でピクニックをしながら非常食を食べる。
  • 校庭で炊き出しをしながら、近所の人と笑い合う。
  • 避難所の場所を確認しながら、子どもと散歩する。

そんな日常の延長線上に、防災があります。

そして、もし「地域とのつながりをもっと深めたい」と思ったら、地元の生産者さんの野菜を選ぶことも、立派な地域貢献です。

  • 「この野菜、〇〇さんが作ってくれたんだよ」
  • 「困った時は、お互いさまだね」

そんな会話が生まれる食卓は、家族の絆だけでなく、地域の絆も育ててくれます。
今日も、あなたらしい「心地よい選択」を。

そして、次のPTA集まりがあったら、隣の人に笑顔で「こんにちは」と声をかけてみてくださいね。
その小さな一言が、いつか家族を守る「命綱」になるかもしれません。

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